品質にこだわる。妥協のない品質を純粋に突き詰めていけば、伝統技術の継承を大事にするという意味がひとつになるでしょう。ただ単に最高であるとか、一流であるとか、何代目であるとか、そういう言葉だけで片づけられるものではありません。先人たちの知恵と長い年月を経て受け継がれてきた技術の血脈を絶やすことなく保ち、また時代に合わせた進化をするということです。東山堂はずっとそのことに注力してきました。技術を革新していく。それは時代に合わせた進化するための研究を絶え間なく行い、メーカーが永遠に掘り下げていくべきテーマのひとつではないでしょうか。抗菌力の強い防具、とても軽いのに丈夫な道着など、お客さまが本当に必要としているものを生産する。そのためにできる限りの声を聞くように心がけ、生産技術の向上に活かしています。しかしながら、技術を受け継ぎ、技術を革新しようとも、そのことは品質の一部であることを忘れてはいけないと理解しています。実際使っていただくお客さまに喜ばれる形でお届けできなければ何の意味もないことになってしまう恐れがあるからです。だからこそ、東山堂は物流に力を入れ、商品の管理配送の徹底を第一にしています。
東山堂の価格へのこだわりは、よくある安さへの挑戦ではありません。本当に良いものを適性の価格で買っていただくという”こだわり”です。製造から販売まで一括して行える生産体制を維持し続けていくことで、「品質の良いもの」を「品質に見合った価格」でお届けするようにしています。もし東山堂の製品をお使いいだだく中で、製品の価値だけでなく、そこに生きる職人の価値、そしてブランドの価値を見出してもらえればこれほど嬉しいことはありません。私たちは価値を見出してもらうために、早い段階からインターネット通販に力をいれてきましたので、東山堂の製品も京都の方だけではなく沢山の方の手に取ってもらいやすくなりました。その時に絶対に欲しいものであり、価格に見合ったものである、という気持ちで見ていただけるような製品でありたいと願います。だからこそ、製品の品質のチェックにも怠らないように努力し、初心者から上級者の方までに対応できるよう数多くのものを取り揃えるようにしています。
サービスにこだわる。創業以来、古都・京都に構えた店舗で経験豊富なスタッフがお客様をお待ちしています。京都という特別な土地で店をかまえるということは、大変誇り高いことであり、洗練されたサービスを常に求められているということでもあります。確かにご来店いただくお客様の喜ばれることは沢山ありますが、京都の店舗としての工夫やお店として安心感を持っていただけるように徹底したサービスを持ってお迎えしています。東山堂は、ご購入いただく際、いただいた後も、武道具に対して愛着を持ちつづけてもらいたい気持ちがとても強いメーカーです。自分が愛着をもてるように竹刀・木刀に銘を入れる。自分のものだとわかるように名前や家紋、好きな言葉を道着やバッグ、持ち物に刺繍する。愛用のものだからメンテナンスに、修理に、クリーニングに出す。新しく買い替えることばかりが良いとも限らないと知っているからこそ、こういったサービスを怠らないようにしています。武道具を通して武道と対話していただきたい。この考えはものづくりを大事にするメーカーでありたいという願いでもあります。